💡一言紹介:女探偵村野ミロが初登場するハードボイルドミステリーの傑作
親友が闇社会の1億円を持って失踪したことをきっかけに、主人公の村野ミロが暴力団の男と行動を共にして真相を追う、スリリングなサスペンス巨編です。
📖読んだ本
顔に降りかかる雨(桐野夏生)
📖『顔に降りかかる雨』のあらすじ
主人公村野ミロのもとに、友人であるノンフィクションライターの宇佐川耀子が姿を消したとの連絡が入ります。
伝えてきたのは、耀子の恋人である暴力団関係者の成瀬です。
耀子は「闇金一億円」と共に行方不明だと成瀬は言い、ミロは疑われます。
その一億円は暴力団・上杉のもので、1週間以内に返却するよう二人は脅され、ミロと耀子の部屋は荒らされていました。
ミロは成瀬と共に耀子の行方を追いますが、次第に事件の背後にある暗い陰謀に巻き込まれていきます。
親友の身辺を探るうちに見えてきた真実とは何でしょうか。
物語は二転三転し、最後は思わぬ展開が待ち受けております。
✒️『顔に降りかかる雨』の感想と見どころ
本作は1993年に発表された村野ミロシリーズ第1作で、第39回江戸川乱歩賞を受賞した桐野夏生さんの代表作の一つです。
バブル経済の残り香が漂う新宿2丁目を舞台に繰り広げられるハードボイルドミステリーです。
前半はゆっくりとした展開で物語は進み、段々と加速していく事件につい引きずり込まれました。
謎が謎を呼ぶ構成に思わず引き込まれ、一気読みしました。
桐野夏生さんがデビューの頃から、女性の視点に徹底してこだわっていたということを認識しました。
主人公の村野ミロはスーパーウーマンや絶世の美女という設定ではありませんが、タフに立ち回る魅力的な女性探偵像の姿にとても惹きつけられました。
一方で、ミロは危うさともろさも持っていますが、戸惑いながらも手探りで友人失踪の謎を追っていきます。
ミロが女探偵としてだんだん成長していく様子が伺えました。
暴力団が絡む裏社会の危険と隣り合わせの状況で、謎が伏線を回収しながら一気に解決へと向かう息もつかせぬスピード感に感服しました。
後半で事件が解決したとホッとしたつかの間、急転換し、大どんでん返しの結末となり、最後まで飽きさせない作品でした。
本作が発表されたのは1993年で、年月が経過していますが、古さを感じさせない圧倒的な筆力があると感じました。女性ハードボイルドの傑作として今なお色褪せない面白さがあり、多くのミステリーファンにおすすめしたい作品です。
本作から始まる村野ミロシリーズは、桐野夏生作品を初めて読む方にもおすすめできるシリーズです。
🎯印象に残ったポイント
・裏社会や社会の暗部を描いた濃密な世界観。
・女性探偵村野ミロの魅力。
・巧みに張られた伏線が回収されていく展開。。
👤 こんな人におすすめしたい!
・女性探偵が活躍するミステリーを読みたい人。
・ハードボイルド作品が好きな人。
・スピード感のあるサスペンスを楽しみたい人。
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